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エッセー 私の歯科医 ―インプラント治療―

 扉を開けると皮革の匂いがぷんと鼻をついた。買ったばかりの新車の中はちょうどこんな匂いがする。 見ると黒い革張りの大きな手術椅子がでんと置かれていた。外人が座ってもいいようなジャンボな椅子である。

ああこの椅子の匂いだったのかたと思いながら辺りを見回すと、これも見たことがないような機器が銀色の光を放っている。 見上げると天井には、スズメバチの巣を正面から見たような円形の穴に、小さな電球が何十個も並んだ照明器具が取り付けてられていた。 完成したばかりのインプラント専用の手術室である。
「どうぞその椅子にお掛け下さい」 女性技師さんの指示で椅子に掛けようとしたが、腰を下ろす位置にはとても届かない。下半身を載せる位置に 一旦お尻を置いてから擦り上がる要領で定位置についた。

今日は私にとって五本目のインプラントの施術日なのである。上顎左の糸切歯の歯である。 上顎左の糸切歯の隣の歯である。吉見院長はにこにこしながら、
「上山さんは、ここでする手術の三人目の患者さんですよ」 と言われた。

「じゃあ、この手術室、完成したばかりということなんですね」

「そうです。最新の技術を取り入れた機器で、県下でもこの設備をしているところは、余りないんじゃないかな」

「先生は技術にしろ、設備にしろ、何でも先取りして一歩先を進んでいかれるのですね」

「歯科の技術も日々刻々進歩しているから、送れずに取り入れていかないとね」

会話の中で私の言ったことは決してお世辞ではない。吉見院長は実際に技術の面で全幅の信頼を置くことのできる新進気鋭の歯科医師である。 因みに年齢は三十七歳とか。

「これを掛けてください。照明が眩しいので」

技師さんから渡されたのは、顔半分が隠れるような大きなサングラスだった。 掛けた途端辺りが薄暗くなった。照明が点されたが光が遮られて眩しくない。ガーゼで口の周りを丁寧に消毒された。

「手術は十分ほどで終りますが、麻酔に少し時間がかかります。以前に比べると所要時間は格段に早くなっているんですよ」

院長先生の話を聞きながら、私は天井を向いたまま麻酔針の痛みに少しだけ耐えていた。

 しばらくして手術が始まり、歯骨を削る掘削音のような振動が頭蓋に伝わってきた。しかし、それは大きな苦痛を伴う ようなものではなかった。

「はい、終りました。うがいをしてください。」

椅子が起され、指示に従ってうがいをしたが、血液らしいものは全然出ていなかった。 手術時間は言われた通り短く、十分程度だった。麻酔のせいもあるのだろうが、痛みは全く感じなかった。

訊くと、今はフラップレスインプラントと言って切開しないで、歯骨に穴を開けて埋め込むので殆ど出血せず、縫合もないので感染症のリスクもなく、 患者が受けるダメージも少ないとか。確かに術後に麻酔が醒めても全く痛まず腫れず、貰った三種類の薬の中、痛み止めのロキソニンは一錠も飲まずに済んだ。

 主治医である院長先生との出会いは七年前にさかのぼる。当時私は前歯の歯肉に膿が溜まり、二本の差し歯がぐらついて困っていた。 何とか膿を取り除いてぐらつきを治してもらいたいと、近くのI歯科に通っていた。

「無理ですね。この歯を抜かずに治すのは。あなたの齢でこれだけたくさん自分の歯を持っている人はあんまりいませんよ。 二本ぐらい抜いたってどうってことないけどねぇ」

年配の歯科医はそういって気休めのような応急処置しかしてくれず、それの繰り返しだった。
 いくら動いているとはいえ、前歯を抜く事に私は抵抗があった。膿さえきれいに取り除けば何とかなるのではないか、その思いが捨てきれず、厭味を言われながら 応急処置に通い続けていた。

 そんなとき開業されたのが現在治療を受けているアップル歯科クリニックである。当時は医院の規模も小さく、スタッフも少なかった。 只自宅から徒歩五分程の距離は便利だった。
初めて出会った先生の印象は、若くて笑顔の爽やかな方だなということだった。あれこれ話す私に、先生は
「じゃあ、明日くわしく聞いて方法を考えましょう。診察時間が終る午後七時に来てください。」
とカウンセリングを約束して下さった。

 当日、先生は抜きたくないという私の希望を聞き、実際の歯の状態を見極めて、「それでは、歯は抜かないで治療し、差し歯だけを入れ替えると言う方法で やってみましょう。でも状態は余りよくないので、一年持つか、二年持つか、それは分かりませんよ」

 そんなやりとりで、先生は膿を取り除き、新しい差し歯に入れ替えてくださった。その歯は今年で七年目を迎える。前歯で物を噛むことはあまりないが、別に 不都合を感じる事はなく、今のところぐらついてもいない。不思議と言えば不思議である。

 それから二年ばかり経て先生は、すぐ隣にあったみなと銀行が支店に移ったあと、その建物を改装して見違えるような立派な医院を造られた。それが 現在のアップル歯科医院である。

 スタッフは二十数名を数える大所帯で、ドクターも院長のほかに数名、それに歯科衛生士、技工士、助手、事務、受付等女性職員も多い。指導が浸透している せいか、全員が丁寧で親切、行き届いて細やかな配慮が窺える。しかもいつ訪ねても雰囲気が明るい。

建物が新しくなってから、私は右上顎の奥二本と、左下顎の奥歯二本をインプラントにしてもらった。その時点ではまだ切開手術だったので少しの出血はあったが、 痛みはなかった。歯科治療によるトラブルは良く聞かされるが、その心配は私には全くない。

治療前は、奥歯が浮いて物が噛めなかったり、痛みが生じたりしていたが、インプラントにしてからは健全なときの自分の歯と全く変わらず、何でも噛めて 物を美味しく頂けるのは実に有難い。

歯科はとりわけ優れた技術が要求される科目だが、その点院長先生は資質としての器用さの上に旺盛な探究心の持ち主で、先駆的技術を取り入れるのに吝やかでない。 新しい医療機器も行く度に設置されている。将来を見据えての先行投資なのだろう。常に一歩先を歩む姿勢なのである。

食は生の根源であり、それを支えるのが歯である。私はまだこれから先。そう遠くない将来に治療を要する予備軍を沢山抱えている。
「インプラントなんてそんな高価な治療をよくするね」
という友人もいる。その通りこれにはかなりの費用がかかる。因みに平均一本三十万円としても五本では百五十万円、付帯費用を入れるとそれではすまない。

 確かに高額である。しかし、これは価値観の問題だと私は割り切っている。洋服を買ったり宝石を買ったりするのでなく、自分の健康をお金で買えるなら 決して高くはないのではないか。内臓の病気も歯周病などの最近による感染症が原因で起きると聞くと、その思いは確信に近いものになっている。

七年持った前歯もそろそろ危うくなりそうだが、院長先生の説明によると、歯骨がかなり溶けて少なくなっているので、インプラント治療は難しいかもしれないとのこと。 でも、私は義歯やブリッジにする積りはない。ブリッジは健全な歯を削る事になり、義歯は私には無理な話だ。

 院長先生なら骨の補強手術など、卓越した技で難しい治療もできる筈だし、現時点で無理でも可能になる日は必ず来ると信じている。 それまでこの歯は持つ限り維持していきたい。

 どんな場合も、医療は患者と医師との信頼関係によって成り立ち、結果はそれに大きく左右されるのではないかと思う。 私の場合、勝れた医師に恵まれ、現在のみならず、将来も含め、安心して委ねることができるのは、実に幸せなことだと思っている。


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