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咬み合わせの治療とは

咬み合わせ治療とは

正しい咬合

歯は通常、成人であれば28本(上下の親知らずを含めると32本)、上顎(あご)と下顎(あご)の歯が噛み合ってお互いの機能しています。 理想的な咬み合わせは上顎1本に対し、下顎2本が咬み合う「一歯対二歯咬合」という状態です(図1)。
とはいえ、正常な咬合でなくても、必ずしも問題があるわけではありません。特に痛みや違和感を覚えず、日常生活に問題がなければ気にすることはありません。 しかし、咬み合わせの問題は年齢と共に現れたり、ある日突然症状が出てくることもあります。咬み合わせの治療は、その症状ごとに対応は異なってきます。 痛みや違和感に対し適切なアプローチをすることで、症状を抑えるだけでなくその原因を排除することを目的として行います。
日常生活の中で、お口の病気はむし歯や歯周病だけではありません。「何かおかしいな」と思ったらまずは歯科医師による診断を受けましょう。

咬み合わせの問題によるトラブル

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  • 咬合性外傷…咬み合わせにより歯に大きな負担をかけることで歯周組織や顎の骨、歯根膜という歯を覆う膜を傷めてしまします(※1)。
  • 顎関節症…大きな原因としては「顎が痛い」「口が空きにくい」「顎から音がする」等の3つが現れます。そのため、食事や会話に影響することもあります(※2)。
  • 繰り返すむし歯…不正咬合によりブラッシングが難しく、歯垢や歯石が溜まりやすいため細菌が繁殖しやすい口腔内となったり、咬合力により治療後の補綴物の変形が考えられます(※3)。
  • 歯周病…咬合による歯周病の発生は認められていませんが、咬み合わせが悪いと一部の歯に大きな負担がかかり、歯周病の症状を悪化させることがあります(※4)。
  • 歯の欠損…噛みあわせにより歯に大きな負担をかけることで、主に神経のない歯を始めとして、歯の根が割れ、抜歯になる恐れがあります。歯根破折は歯周病、むし歯に次いで3番めに多い歯の喪失原因です(※5)。
  • 治療歯の脱離・破損…強い咬合力や歯ぎしりなどにより、治療歯の補綴物が外れたり割れたりすることがあります(※6)。
  • 咬合関連症…顎の周辺の筋肉は側頭筋とつながっており、肩・背中の筋肉とも密接に関わって来ます。そのため、咬み合わせの問題により肩こり・頭痛・めまい・イライラなどの症状が出ることがあります(※7)。

参考文献

咬み合わせの治療法

咬合性外傷の治療

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咬合性外傷は歯ぎしりや高さの合っていない歯の修復物などが原因となり、特定の歯に異常な力が加わり続けることによって起こる1次性咬合外傷と、歯周病により歯を支える骨が減少することで、通常の咀嚼程度でも受け止められなくなる二次性咬合性外傷の2つに分けれられます。
治療法はそれぞれの原因に応じて行う対処療法となり、1次性の場合は咬合調整や修復物の調整、やり直し、ナイトガード(マウスピース)による咬合力の緩和などを行っていきます。二次性の場合は原因が歯周病となりますので、歯周病の治療を行い、状態を安定させるとともに、TBI(ブラッシング指導)によるセルフメインテナンスの見直しや、ナイトガードによる咬合力の緩和などを行っていきます


顎関節症の治療

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一般的にはスプリントというマウスピースによる治療を行います。明らかに原因が不良補綴の場合は、補綴物の調整などを行います。スプリントによる顎関節症の治療は論文でも広く認められています。【参考文献】長谷川 泰陽, 前田 照太, 村松 豪太, 吉村 計宣, 井上 宏(2001).スタビライゼーションスプリントの閉口終末位の安定効果 日本顎関節学会雑誌,13,(3),319-324
咬合調整(歯を削って高さや咬み合わせを調節する)も行うことはありますが、一度削ると元には戻りませんので、初期治療での咬合調整は基本的には行わないことが多いです。
場合によっては開口訓練などのご提案も致します。


繰り返すむし歯の治療

むし歯を繰り返すには原因があります。主に考えられるのは、不正咬合による清掃不良や歯の修復物の劣化による不適合、セルフメインテナンス不良などです。 このうち不正咬合が原因であれば、歯列矯正が有効な場合があります。その場合必要に応じて歯列矯正をご提案することもあります。
修復物の劣化も咬み合わせの強さによる影響が考えられます。これに関してはナイトガードやスプリントなどのマウスピースによる予防を行います。

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咬み合わせに関わる歯周病の治療

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咬み合わせが関わる歯周病としては、2次性の咬合性外傷が考えられます。また、咬み合わせにより歯の一部に大きな負担がかかり、歯周病を悪化させるおそれがあることも分かっています。そのため、歯周病の治療(スケーリングやSRPによる歯垢・歯石の除去)の他に、原因となった咬み合わせの状態を改善する治療を行います。
治療法は咬合の状態によって異なりますが、マウスピースや不良補綴のやり直し、咬合調整などが考えられます。


歯の欠損の治療

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咬み合わせが悪いと、最悪の場合歯を欠損(歯を失う)することがあります。歯を失った後、そのまま放置してしまうと、歯を失った隣り合う歯や噛み合う歯は支えを失い、抜歯空隙による変位が始まり、やがて『フレアアウト』という写真のような状態になりかねます。

欠損治療にはインプラント・ブリッジ・義歯の3つが選択肢となりますが、抜歯の原因に咬み合わせが関わっている場合、その咬合力を検討して治療法を選ぶことが隣在歯や他の歯を守る予防策になります。

欠損補綴

治療歯の脱離・破損

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むし歯の治療が正常に行われていても、咬合力の強さにより、修復物が変形したり脱離(取れる)することもあります。この場合、修復物の高さを調整したり、修復物の材料・形状を見直す必要があります。脱離や変形、破損を放置していまうと、その場所は特に虫歯菌が溜まりやすい巣窟となり、二次カリエスの原因となります。むし歯を繰り返すとその都度歯を削る必要があり、どんどん歯質を失ってしまい、最終的には抜歯へと向かう負のループを招いてしまいます。また、むし歯になるのは修復物をしていた歯意外の歯にも大いに可能性がありますので、取れたり・割れたり、隙間を感じたらすぐに歯科に事が大切です。


咬合関連症

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咬み合わせに関連して起こるのが肩こり・頭痛・めまい・イライラなどの症状です【参考文献】(咬合と全身の機能との関係)。これは顎の筋肉とつながっている筋肉や、それらをかばおうとして起こる筋肉の緊張、噛み締めによるバランスなどが考えられます。歯科ではこれらの咬合関連症の治療を目的とした治療はできません。しかし、咬み合わせの問題を解決することで、偶発的にこれらが改善することは論文などでも確認されています。肩こりや頭痛が続いてお悩みの方、歯切りしや強い食いしばりはありませんか?咬み合わせをスプリント等で治療することでそれらの悩みが改善される可能性はあります。【参考文献】和田賢一(2003). 原著論文 咬み合わせと姿勢 咬み合わせの科学


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咬み合わせの治療とは | 公開日: | 最終更新日: 2019年3月13日 | by



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