痛みの少ない治療のための工夫
歯の治療はしみるような独特の痛みが苦手という方も多いと思います。
それどころか、小さな頃の歯医者に対するトラウマで、歯医者に通えなくなったという人も少なくありません。
確かに、一昔の歯科医院では、治療することが第一で、患者様の気持ちや痛みは二の次だったところもあったのかもしれません。 しかし、現在では、痛みを感じないように、複数の取り組みをしております。
1.麻酔針を刺す時の皮膚の痛みを消す表面麻酔。
麻酔針を指す時に、どうしてもあの「チクッ」という痛みが苦手な方も多いと思います。 アップル歯科クリニックでは、局所麻酔の前に表面麻酔を皮膚にしみこませる事で、針を刺すときの痛みを抑えるようにしています。 表面麻酔は保険の対象ではございませんので、請求にはもちろん上がりません。
表面麻酔の効果は論文でも確認されています。
表面麻酔剤20%アミノ安息香酸エチルの効果について 重根ら, 歯科薬物療法1982 年 1 巻 1 号 p. 48-52
2.細い針による物理的な痛みの軽減
アップル歯科クリニックで使用している注射針は35ゲージという、非常に細い注射針です。針先の太さがわずか0.2mmと、注射針の中でも極めて細い注射針といえます。
大げさかもしれませんが、蚊に刺されるのと同程度と言われています。
痛点を避けるという観点から考えても、細い針であればあるほど痛みは感じにくくなるのは確かだと思われます。元々は、糖尿病患者さんが、インスリンを打つ際に少しでも痛みを軽減できるようにと開発されたものが33ゲージの注射針で、現在当院で使用している35ゲージは更に細く痛みの軽減にはうってつけの針といえます。
更に細くなりました
2020年2月より、麻酔針が更に細くなりました。従来(2020年2月まで)の麻酔針も33ゲージというとても細い針を使用しておりましたが、更に細い針となります。従来までの33ゲージの針と比べて、約0.3mm細くなりましたが、内径はどちらも0.11mmと同じで、麻酔の注入圧に増加はないため、針が細くなった分だけ疼痛が軽減すると言えます。
肉眼では「ちょっと細い」ということが分かる程度ですが、そのわずかな差が麻酔時に痛みを感じるか感じないかの大きな差を生むこともあると考えます。
3.痛みの少ない局所麻酔の打ち方
痛みを感じなくするための一番の方法は、やはり麻酔です。ただし、その局所麻酔が痛くて苦手という方もいらっしゃいますので、アップル歯科クリニックはこの局所麻酔に最も充填を置いてトレーニングを積んでいます。
主に痛みを感じることが多いのが、麻酔液を注入するときと言われています。しかし、針を刺す場所、注入時の工夫により、その痛みは大幅に軽減することが可能です。
アップル歯科では全てのDr.が「痛みに配慮した麻酔」のテクニックを修得しています。
局所麻酔の痛みに関しては以下の論文を参考にしています。局所麻酔注射の疼痛軽減に関する研究 : 歯科用注射針の太さと注射時疼痛との関連 太田ら、松本歯学23:14~18,1997
アップル歯科クリニックでは、麻酔の際の痛みを抑えるために効果的な機器を使用して、患者様の痛みに対するストレスを軽減するよう、以下の機器を使用しています。
痛みを軽減するための振動する電動注射器
組織内に高い振動を与えると痛みを感じにくくするという理論に基づき、注射器を毎分10000回振動させる道具です。8割の患者の痛みが軽減されたという論文もあり、効果が認められている方法といえます。
麻酔液の温度調節機器
実は麻酔液は、体温とほぼ同じ37℃前後で注入すると最も痛みを感じにくいといわれています。このカプリは、カートリッジ麻酔液を痛みが少ないといわれる37℃に温め、保温する機器になります。
注入速度をコントロールする電動注射器
麻酔液を注入する際に最も大切なのが「ゆっくり、同じスピード」で注入することです。これにはやはり歯科医師の修練が必要となりますが、このカートリーエースプロを使った場合、熟練度の満たない歯科医師の場合であてっても、熟練者と同じスピードで麻酔液を注入することが可能になります。
局所麻酔の痛みに関しては以下の論文を参考にしています。小児歯科診療における電動注射器アネジェクト®および局所麻酔剤スキャンドネスト®の使用経験について 船津ら、小児口腔外科 14(1):19−24,2004年
アップル歯科クリニックでは、通常診療の中で、痛みに配慮した治療のための第一の手段を麻酔の打ち方(効かせ方)だと考えております。
だからこそ私たちは、麻酔の打ち方や方法に細心の注意と努力を払い、痛みを抑える工夫をします。目標とするところは患者様に「いつ麻酔を打ったの?」 と聞かれるくらいの軽微な痛みの麻酔を目指します。
振動により痛みを抑える電動麻酔注射器
「高い振動を与えることによって末梢神経を刺激し、脳への疼痛伝導路を遮断すれば、痛みは感じにくい」という理論を利用し、毎分10000回振動するバイブラジェクト本体を、注射器に装着して使います。論文では、約8割の患者様に痛みが少ないという結果が出ています。
参考文献:Efficacy of a vibrating dental syringe attachment on pain levels
コードレス電動注射器
電動麻酔器のIC制御で一定の圧力・速度で麻酔を注入するので、痛みの少ない注射を可能にします。
麻酔液の温度調節器
対外から麻酔液を注入する時に、体温と麻酔液に温度差があると、それが刺激となり痛みも大きくなってしまいます。
注射の前に麻酔液を温めることで、麻酔時の痛みが減ります。
できるだけ痛みを感じないような治療を心掛けています当院では、歯肉を麻痺させる表面麻酔の後、麻酔注射をおこなっています。
人間が感じる痛みの中でも歯の痛みは特に強いと言われています。歯が痛い原因には様々なことが挙げられます。虫歯や、歯周病で痛みが出ることもあれば、治療を行なったことにより、痛みが出てしまう場合もあります。
歯が痛いけど、すぐに病院に行けない!そんな時、ご自身でもできる痛みの対処法を紹介していきます。
急に歯の痛みがでてもすぐに歯医者に行けるとは限らないので、上のような方法を試していただくと効果があるかもしれません。ただし、一旦痛みが消えたからといって、安心するには早すぎます。症状が落ち着いても、痛みの原因は無くなるわけではありません。原因を取り除かなければ、また症状を繰り返すばかりか、放置することでどんどん悪化してしまいます。歯科医院で治療をしっかり受けて、安心、安全なお口の健康を手に入れましょう。
歯医者では治療のための器具をお口の中に入れることが多くありますが、異物感から「オェッ」とえずいてしまう方も少なくありません。このような現象は「嘔吐反射」や「絞扼反射」(こうやくはんしゃ)と言います。
歯医者の治療が苦手な方の中には「嘔吐反射が強い」という理由で治療が受けられない方がたくさんおられます。嘔吐反射そのものも病気ではなく身体の自然な反応ですので、頑張れば抑えられるというものでもなく、治療をするうえで大きな障壁になります。
現状の歯医者の治療では嘔吐反射の強い患者様に対して出来ることは限られています。丁寧な器具使いで口の上側に器具や指が当たらないように気をつけたり、それでも難しい場合は舌や口の上側に表面麻酔をすることで嘔吐反射を抑えるその場限りの治療が精一杯でした。
その中でも特に異物感の強い「歯型採り」は苦手な方も大変多い治療でしたが、近年では新しい技術の導入により嘔吐反射を大幅に抑えることができるようになってきました。
嘔吐反射が強い方でもできる設備として近年注目されているのは「光学式口腔内スキャナー」という歯の型取りをデジタルで行うペン状のカメラです。もちろん、すべての嘔吐反射を抑えられるわけではありませんが、これまで歯の型取りが難しかった方の多くが無理なく型取りできるシステムになっています。
まず第一に、このスキャナーを使うことで、従来の型取りのようにトレーに盛った印象材を口に入れる必要がなくなります。光学式口腔内スキャナーは、カメラの先端を口の中に向けて歯や歯肉を撮影するだけなので、口の中にほとんど触れずに撮影することが可能です。
撮影したデータは歯の詰め物を作る機械に直接送ることができるので、ピッタリと合う詰め物を数日で作ることができます。
明石アップル歯科ではこの光学式口腔内スキャナーを2種類導入しています。それぞれ得意な治療が異なるので、治療内容に合わせて使い分けています。
詰め物や被せ物を作成するのに特化した光学式口腔内スキャナーで、口腔内を精密に読み取って精度の高い補綴物を作ることができるスキャナーです。
iTeroよりもカメラの先端が小さくスキャンが早いため、負担も少なく可能です。デジタルデータから機械で歯を削り出すため、主にセラミックやジルコニアセラミックなどの詰め物・被せ物が対象になります。
また、治療途中の仮歯や精密仮歯なども作成できるため、最終的な詰め物・被せ物に向けて徐々に、精密に歯を調整することが可能です。また、1本の歯だけの治療の場合は、その周辺の歯と噛み合っている反対の歯、横側からの撮影だけでよいので、お口全体を撮影する必要もありません。
他にも咬み合わせによる歯への力のかかり方を測定したり、歯石や歯垢を高解像度で確認することも可能です。
iTero(アイテロ)はマウスピース矯正に特化した光学式口腔内スキャナーです。プライムスキャンよりも精度・スピードは劣りますが、スキャンデータから歯並びを測定する機能に特化しています。
矯正治療をした場合にどのように歯が動くかのシミュレーションや、読み取ったデータからマウスピース矯正の治療計画を立てて、そのままマウスピースを作成し矯正治療を始めるという一連の流れを1台で行えます。
これによって、従来まで型取りが必須だった矯正治療を型取り無しで始めることができます。また、プライムスキャンと同じく咬み合わせによる歯への力のかかり方を測定したり、歯石や歯垢を大きなモニターで確認することも可能です。
さらに、NIRIという近赤外線の技術も搭載しているので、レントゲンのように放射線を使わずに表面に見えないむし歯を検出することも可能です。
光学式口腔内スキャナーはメリットばかりではなく、いくつかデメリットもあります。最も大きな点は、保険診療の治療の際には利用することができないということです。
保険診療のむし歯治療では歯を作る際「型取りをすること」が前提となっているので、型取りを必要としないスキャナーを使用することはできません。しかし、撮影自体に費用は頂いていませんので検査やシミュレーションを見るためだけでも使用は可能です。ご希望の方は歯科医師にご相談ください。
また、型取りより負担は少ないものの、スキャナーでも嘔吐反射を起こしてしまう場合もあり、絶対に嘔吐反射を起こさない機器ではないことはご注意ください。
※アップル歯科ではスキャナーの使用のほかに、静脈鎮静麻酔などを用いて嘔吐反射を軽減する方法もご用意しています。下記ページを参考ください。
嘔吐反射が強く歯科での治療が苦手な方にとっては、歯の型取りのみならず、治療そのものも苦痛に感じられることと思います。ですが、「治療を望まない」という選択は、決して良いとは言えません。
むし歯や歯周病は進行する感染症で、放っておけばどんどん悪くなり、他の歯まで悪くなったり、ご家族に感染させてしまう場合もある病気です。当院では治療から型取り、予防に至るまで、嘔吐反射の強い方には特に気遣いをして治療にあたるようにしています。治療は辛いかもしれませんが、昔に比べて器具や設備の進化によって嘔吐反射の強い方でも受けられる治療は増えてきています。
もちろん、それでも治療が難しい場合は別の方法もご提案できますので、まずは相談にお越しください。
眠っているかのような状態でまとめて治療を進めます
眠っているような状態で治療を行うため、あっという間に終ったと思えます。通常の治療が行えない方に、快適さと満足を提供するための治療です。
短期集中歯科治療は、痛みを伴う治療をまとめて行う治療であり、すべての治療が1日で終わるというものではりません。
治療に関してもセラミック矯正とは違い、一日で咬み合わせを変えるようなものではありません
当院では、咬み合わせの伴わない治療やや将来の歯の健康を考慮しないセラミック矯正はお受けすることはできませんが、咬み合わせや将来的に長持ちすることを前提とした治療であれば、短期集中歯科治療と合わせて、治療期間の短縮を図ることは可能です。
短期集中歯科治療は、麻酔+歯科医師の拘束時間に応じた費用+補綴(治療)代をお見積りにてご提示致します。カウンセリングを通じて患者様ごとの悩みやご都合を考慮し、オーダーメイドの治療法をご提案しています。
痛みが苦手・怖い人の歯周病治療・予防として、痛みの少ない「ペリソルブ」という薬剤を使った治療があります。
これは、歯周病の原因となる歯垢や歯石を薬剤で融解・殺菌して病巣を取り除くという方法です。これを使うことにより、より痛くなく・低リスクでの歯周病治療や予防が可能です。その効果は論文でも認められています。
本研究の結果は、エアポリッシュまたはペリソルブ®の適用により、細胞の生存と根表面でのPDL細胞の拡散が可能であることを示しています。
ペリソルブは、歯垢や歯石に薬剤が作用し、溶かした上で掻き出すという歯周病治療です。歯周病治療では、超音波の器具や、刃のついた特殊の器具を用い、歯石などの汚れを物理的に取り除く方法が行われます。
通常の歯石取りは、機械の振動や刃物のようなもので歯石を取り除くわけですから、多少なりとも痛みを感ることがあります。しかし、ペリソルブを使うことでその硬い歯石を融解するので、歯肉を傷つける可能性の少ない歯周治療が可能です。更に歯肉を傷つけにくいことから治りも早く、歯肉炎の腫れなども早く引きます。
歯周病治療は、歯ぐきの中の歯石を取る際に出血を伴うことが多々あります。出血があると歯石を除去する際に歯石や歯垢内の細菌が飛散し、歯肉から雑菌が血管に侵入すると全身疾患に繋がったり、細菌を吸い込むことで誤嚥性肺炎の発症の原因となることもあります。ペリソルブを使うことで痛みと共に出血を防ぐことが出来るので、当然ながら感染のリスクも下がります。さらに、ペリソルブの殺菌性により歯石自体も塗布することで殺菌してくれます。口腔内や体内への感染を最小限に低くしてくれる治療です。
ペリソルブの塗布
軟化した歯石の除去
歯肉の回復
明石アップル歯科
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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診療開始 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
診療終了 | 18:30 | 18:30 | 13:00 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
休診日:日曜・祝日
※日曜・祝日診療は下記診療カレンダーをご覧下さい。
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