過蓋咬合(ディープバイト)の治し方【矯正治療】

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過蓋咬合(ディープバイト)の治療について

過蓋咬合の症状・特徴

過蓋咬合(かがいこうごう)とは、咬み合わせが深く、下の歯がほとんど見えない歯並びのことを言います。

歯科用語では「ディープバイト」と言い、直訳するとそのまま「深く噛む」という意味になります。過蓋咬合は咬み合わせが深い位置にあるため、下顎の前歯が上顎の粘膜にあたって傷つけてしまったり、食いしばりが強いため顎関節症になりやすい咬み合わせと言われています。

過蓋咬合は不正咬合の中では比較的見た目の問題は大きくありません。しかし、下の前歯が見えないだけでなく、ガミースマイルという笑うと歯茎が見える状態を併発しやすいとも言われています。

また、食いしばりが強いことから、歯が食いしばりのダメージで歯のすり減りや割れる・欠けるリスクがあり、奥歯への負担が強いため、歳を重ねると歯を失うリスクが高くなります。

過蓋咬合(ディープバイト)の治療例

過蓋咬合のワイヤー矯正による治療例

これまでアップル歯科では多くの過蓋咬合(ディープバイト)の治療を行ってきました。過蓋咬合は矯正治療・歯科治療で改善できます。

Before

After

過蓋咬合(ディープバイト)に対するワイヤー矯正(マルチブラケットシステム)による矯正治療です。叢生(ガタガタの歯並び)を気にされてご相談に来られましたが、治療の難易度が高いのは過蓋咬合です。叢生が気になったことがきっかけで、結果的に過蓋咬合の治療ができたことで患者様の将来的な奥歯や顎に対するリスクを軽減することができました。

治療の内容 マルチブラケットシステムと歯科矯正用アンカースクリュー2本による歯列矯正。
期間・回数 3年1ヶ月・40回(カウンセリング・検査含む)
費用 自由診療:マルチブラケット矯正+歯科矯正用アンカースクリュー×2本 総額 895,000円(税込984,500円)(調整料33回分含む)
リスク・副作用
  • 歯磨きがわるい場合には、虫歯や歯肉炎が進行することがあります。
  • 顎関節が弱い方の場合、関節異常が出ることがあります。
  • 矯正治療中顎の関節に音がする、痛くなる、口が開きにくくなる場合は顎関節症の治療をすることがあります。
  • 長期の矯正治療により歯根吸収が生じる恐れがあります。
  • 歯ぐきや歯槽骨が多少やせることがあります。そのため、術前の状態より歯肉が退縮し、隙間ができることがあります。
  • 体質により金属アレルギーを引き起こす事があります。
  • 治療後、知覚過敏や痛みなどが出たり、吸収された骨が再生しなくなることがあります。
  • 歯肉が退縮して歯が長く見えたり、歯と歯の隙間が広くなったりすることもあります。

過蓋咬合の原因

骨格的な問題・遺伝

骨格的に上顎が下顎よりも前に出ていたり、下顎が小さい場合過蓋咬合になる可能性があります。

これが生まれ持った骨格の場合、遺伝することがあります。つまり、両親のどちらかが過蓋咬合であれば、子供も過蓋咬合である可能性はあります。

顎の大きさのバランス

上の顎が大きく、下の顎が小さければ過蓋咬合になる可能性があります。

主に上顎が成長しすぎた場合や、下顎が成長しないことが原因となりますが、骨格的に遺伝する場合もあります。

歯の高さの異常

前歯の高さが高い場合や、奥歯の高さが低い場合、咬み合わせが深くなり、過蓋咬合になります。

これは歯並びの問題ですが、子供の頃の歯の生え変わりの失敗、虫歯、歯のすり減り、食いしばりなど、後天的な要因が原因となることもあります。

過蓋咬合のリスク

前歯や奥歯へのダメージ

過蓋咬合は上顎が下顎に対しすっぽり覆っているような状態です。下の歯の前歯は上顎の歯の前歯を突き上げるようにあたったり、奥歯での接触が大きいため、奥歯にダメージが蓄積することがあります。

このようなアンバランスな力が永年積み重なると、前歯は下の歯の突き上げにより前突(出っ歯)したり、奥歯は蓄積したダメージにより破損するリスクがあります。

顎関節症りなりやすい

過蓋咬合は奥歯での接触が強いため、下顎を動かすことが苦手になります。そのため、顎に負担がかかり、顎関節症になりやすいことがわかっています。

また、顎の不調は肩や首のコリなど、不定愁訴の原因となることがあります。咬み合わせの問題は、口だけでなく身体の至るところに影響を及ぼします。

歯の咬耗

過蓋咬合は咬み合わせが深いため、奥歯に力がかかりやすい咬み合わせです。そのため、奥歯を噛みしめる癖がついてしまったり、食いしばった際に奥歯にストレスがかかりやすい状態となっています。

噛み締めや食いしばりはやがて歯を少しずつ摩耗させ、歯が短くなってきてしまいます。咬耗が進むと、知覚過敏を起こしやすくなったり、露髄(神経が出てしまう状態)してしまうと神経を取ることになったり、最悪の場合咬合力によって歯根破折(歯の根が折れること)を起こすこともあります。歯根破折を起こすと、多くの場合抜歯が必要となります。あ

過蓋咬合の治療法と費用

過蓋咬合の治し方

過蓋咬合の場合、「歯を動かす」というより「沈める」「引き出す」「傾ける」ことで高さを調整する矯正治療になります。

「沈める」というのは「圧下」という治療で、歯を歯肉の中へ押し込むようなイメージになります。「引き出す」というのは「挺出」という治療で、こちら圧下の逆で歯を引き出す治療となります。「傾ける」というの歯に角度を着ける「傾斜移動」という治療になります。

過蓋咬合の矯正は、これら「圧下」「挺出」「傾斜移動」のいずれかもしくは組み合わせで治療を行っていきます。特に圧下を行う場合は、時間がかかる移動となるため、過蓋咬合の治療は他の不正咬合に比べても、見た目の変化の割には治療期間の長い治療となることがあります。

前歯の圧下・傾斜移動

前歯は、上顎の前歯を歯茎の方向に圧下(沈める)することで、物理的に下顎を覆う前歯の面積を減らします。圧下はガミースマイルの改善にも有効です。

もしくは前に傾斜移動(斜め前に出す)ことで歯列弓を広げ、上顎と下顎の歯の接触位置を調整します。

垂直に圧下できる距離は限られており、前に出しすぎると「出っ歯」になってしまいます。したがって、圧下と傾斜移動の組み合わせ、奥歯の挺出・傾斜移動を組み合わせて治療を行う必要があります。

奥歯の挺出・傾斜移動

奥歯は、挺出(引き出す)することで咬み合わせの高さを調整します。

または、外側に傾斜させることで歯列弓を広げ、上顎と下顎の歯の接触位置を調整します。

挺出できる長さは限られていますので、挺出しながら傾斜させること調整することも多いです。これを前歯の圧下・傾斜移動と合わせて行うことで、上下の咬み合わせ位置を整えてきます。

ワイヤー矯正

マルチブラケットという装置を歯に貼り付け、ワイヤーで引っ張ることで歯を動かす矯正です。効率的に圧下するためにはアンカースクリューを固定源にしたり、挺出するためには顎間ゴムという輪ゴムのようなものを使うことがあります。

  • 自由診療:650,000円(税込715,000円)※検査料込
  • その他必要な費用:調整料(1〜2ヶ月に1度の調整日に必要な費用)5,000円(税込5,500円)
  • 難症例:100,000円~300,000円の加算(税込110,000円〜300,000円)
  • トータルフィー(調整料込)の場合:800,000円(880,000円)

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、奥歯が沈む傾向が強いため、過蓋咬合には向かないこともあります。ただし、アタッチメントを着けることで挺出したり、傾斜移動させることで過蓋咬合の状態によっては治療できることもあります。

  • 自由診療:中等度600,000円(税込660,000円)※トータルフィー
  • その他必要な費用:専門相談料70,000円(税込77,000円)
  • 中等度以上の場合800,000〜1,000,000円(税込880,000〜1,100,000円)

小児矯正一式

過蓋咬合の原因の一つは、下顎が小さいことです。小児矯正(咬合育形成)で下顎の成長を促したり、過度な上顎の成長を整えることで、しっかりとした咬み合わせを作ることができます。

  • 自由診療:400,000円(税込440,000円)
  • その他必要な費用:調整料(1〜2ヶ月に1度の調整日に必要な費用)5,000円(税込5,500円)
  • 矯正相談(日本矯正歯科学会認定医)2,000円(税込2,200円)
  • 難症例の場合〜500,000円(税込550,000円)
  • 便宜抜歯
  • 1歯につき4,000円(税込4,400円)
  • 歯科矯正用アンカースクリュー
  • 1本20,000円(税込22,000円)

過蓋咬合で将来的にお口にトラブルを招かないために

過蓋咬合は予防できる?

過蓋咬合は遺伝だけではなく、習癖や食事方法などにより後天的に起こり得る不正咬合です。後天的に起こる過蓋咬合の原因は、下顎の不十分な成長や、上顎の過成長が主な理由となります。

したがって、過蓋咬合を予防するには、顎が成長する時期に顎の成長をサポートする、顎の成長を妨げる習癖を改善する必要があります。ご自宅では、硬いものを咀嚼する訓練や、会話を頻繁に行うことで下顎をよく使うこと、あるいは指しゃぶり・頬杖・舌癖があれば注意してあげること、そして虫歯があれば早期に治療してあげることなどが挙げられます。

また、成人後は過蓋咬合の治療(矯正)がすぐにできないようであれば、ナイトガード(マウスピース)を使って歯の咬耗やダメージを防いだり、日中の食いしばり防ぐためにストレスをためないなど、過蓋咬合が原因で起こる症状を防ぐことが重要です。特に、顎関節症の症状が出てしまうと、その症状が治まるまで矯正治療もできなくなります。成人の方は、過蓋咬合の症状を予防することに努めましょう。

過蓋咬合とわかったら

過蓋咬合は、見た目に大きな問題がないことも多く、出っ歯や叢生(ガタガタの歯並び)を伴っていなければ「矯正しよう」という考えに至らないことも多い咬み合わせです。そして、歳をとるとともに顎の不調や奥歯の損傷などの影響が出るやっかいな不正咬合と言えます。

そのため、顎関節症や奥歯の不調から過蓋咬合に気づく方もたくさんおられます。しかし、顎関節症の症状が出ている場合は矯正治療ができませんし、奥歯が割れたり破折してしまうと、もとに戻すことはできません。

ですから、もし歯医者で「過蓋咬合」という診断を受け、矯正治療を提案されたら、将来のためにも歯列矯正をご検討下さい。過蓋咬合の治療は早いに超したことはありません。ご相談にお越しいただければ、矯正する・しないは別として、どのようなリスクがあり、症状を抑えるためにどのような手段があるのかも含め、しっかりご説明いたします。

この記事の編集・責任者は歯科医師の岡本大典です。
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過蓋咬合(ディープバイト)の治し方【矯正治療】 | 公開日: 2022/12/15 | 更新日: 2022/12/15 | by 明石アップル歯科

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